ワーホリでトロントに来て、はじめて住んだ場所がノースヨークでした。
フィンチ駅目の前のコンドで、1つの部屋を6人ぐらいでシェア。
共有のキッチンはあまり使いたくなかったので、夜はいつも近所で外食するのが日課。
韓国や中国などのアジア系の住人が多いエリアで、日本食レストランやラーメン店も集まっています。
この記事では、僕がノースヨークで食べに行ったラーメン店を4つ紹介します。
ノースヨークで食べられる日本のラーメン屋4選
「Konjiki Ramen」

2017年12月にオープンした有名ラーメン店「Konjiki Ramen」。ミシュランガイドの常連にして、蛤を使ったラーメンが有名な東京の「金色不如帰」の海外初店舗です。
東京屈指の名店「金色不如帰」

「Konjiki Ramen」のはじまりは東京の幡ヶ谷です。当時としては珍しい蛤を使ったスープのラーメンが話題を呼び、連日行列を作っていました。2014年には「SOBAHOUSE 金色不如帰」と店名を変更、翌年にはミシュランのビブグルマンにも選出されています。
それ以来、毎年ミシュランに掲載され続け、2018年には新宿御苑前に店舗を移転。そして、2019年にはラーメン店として史上三店舗目となる一つ星を獲得しました。巣鴨の名店「Japanese Soba Noodles 蔦」、大塚の「創作麺工房 鳴龍」に次ぐ、三番目の獲得です。
だれもが認める東京屈指の名店となった「SOBAHOUSE 金色不如帰」。その記念すべき海外初進出店先が、トロントはノースヨークのヤングストリート沿いです。
メニュー
東京の「金色不如帰」といえば蛤ラーメンが有名ですが、ここトロントの店舗では醤油と塩の二種類の蛤スープが用意されています。
- 「INTENSE SHOYU SIGNATURE CLAM BROTH RAMNE」($14)
- 「MILD SHIO SIGNATURE CLAM BROTH RAMNE」($14)
それぞれ「特製濃厚蛤醤油ラーメン」「特製あっさり蛤塩ラーメン」といったところでしょうか。
定番の蛤ラーメン以外にも、豚骨系のラーメンもメニューにあります。
- 「SMOKY BLACK TONKOTSU RAMEN」($13)
- 「SPICY RED TONKOTSU RAMEN」($13)
- 「ORIGINAL SHOYU TONKOTSU RAMEN」($13)
また北米らしいメニューとして、ベジタリアン向けの「VEGETARIAN RAMEN」($14)。じゃがいもと豆乳をベースとしたスープのラーメンです。
詳しくは、お店のホームページからメニューを確認することができます。

オープン当初は地元でも話題で行列がすごかったようですが、いまは並ばなくても食べることができます。この日訪問したのは平日の20時半過ぎで、待たされることもなくすんなりと入店。
客層は若い人が中心で、友達やカップルで食べに来ている人がほとんど。一人のお客さんが多い日本のラーメン店とは違い、ラーメンレストランという感じです。
ただ、従業員の方は日本人で「いらっしゃいませ」と聞くとやっぱり安心します。中央に大きなカウンター席、それを囲むようにテーブル席があり、洗練された清潔感のある空間です。
特製濃厚蛤醤油ラーメン

注文したのは「INTENSE SHOYU SIGNATURE CLAM BROTH RAMNE」($14)。スープをすすると、蛤の芳醇な香りが口の中いっぱいに広がります。醤油というよりは蛤で、濃厚な貝の旨味が凝縮されたスープはなかなかパンチがあります。
「すこし塩辛いかも?」と思いましたが、食べすすめていくうちにどんどんハマります。これだけ強い風味なら、カナダ人にもかなりのインパクトでしょう。
麺は全粒粉入りの自家製麺。すこし固めで細く、そばに近い食感です。魚介が効いたスープともよく合います。
東京のハイレベルなラーメンがトロントでも食べられる、それだけで価値があるおすすめのラーメン店です。
店名 | Konjiki Ramen |
住所 | 5051 Yonge St, North York, ON M2N 5P2 地図 |
アクセス | ノースヨークセンター駅から徒歩3分 |
支払い | クレジットカード可 |
「三草亭」

GTA(グレーター・トロント・エリア)を中心に9店舗展開する人気ラーメン店「三草亭」。日本で修行経験のあるオーナーが、2012年にダウンタウンに店を開いたのがはじまりです。
日本で食べたラーメンに感動し、トロントでも美味しいとんこつラーメンを提供したいという思いではじめた「三草亭」。
いまではトロントをはじめ、マーカムやミシサガ、さらには首都オタワにまで店舗を広げるまでに成長。カナダで圧倒的な人気を誇るラーメン店の一つです。
メニュー
「三草亭」のラーメンは全部で6種類。
- TONKOTSU(豚骨)$12.50
- TONKOTSU BLACK(豚骨黒)$12.75
- MISO BLACK(味噌黒)$14.50
- SHOYU(醤油)$12.00
- SPICY TANTAN(スパイシー担々麺)$12.50
- TOMATO(トマトラーメン)$12.75
定番の豚骨ラーメンをはじめ、担々麺や日本でも人気のトマトラーメンなど。豚骨黒とは、豚骨スープにガーリックオイルを足したもの。サイドメニューも何種類かありあます。
- SPICY SLOW COOCKED WINGS(辛手羽煮)$6.00
- GYOZA(餃子)$5.00
- ZANGI(ザンギ)$5.00
- GYUDON(牛丼)$5.50
- SEAWEED SALAD(海藻)$5.00
定番の餃子に、ザンギ、牛丼まで。トロントで牛丼を食べられる店は少ないのでありがたいですね。値段も比較的リーズナブルです。
詳しくは、お店のホームページからメニューを確認することができます。

ラーメンは注文時に麺の太さを選ぶことができ「Thin? Thick?」ときかれます。Thinが細麺で、Thickが太麺です。スープの濃さではありません。今回はThickをお願いしました。
店内は清潔感があって綺麗です。いい意味でラーメン屋らしくない雰囲気で、外には待ちができるほど人気でした。場所柄アジア系のお客さんが多い印象ですが、カナディアンのグループも何組かいました。
クセがなく食べやすい豚骨ラーメン

注文したのは「TONKOTSU(豚骨)」($12.50)。シンプルな見た目のラーメンです。スープを一口すすると、定番の豚骨醤油。豚骨の臭みもなく、まろやかで食べやすい。
どこか懐かしい感じのする優しい味わいといいますか、こってり系の濃厚豚骨ラーメンではなく、シンプルな豚骨醤油ラーメンです。
豚骨くささに慣れていないカナディアンにも人気が出る一杯だと思います。隣では小さなお子さんを連れた母親がいて、子供でも安心して食べられる味です。
店名 | Sansotei Ramen NORTH YORK |
住所 | 13 Byng Ave, North York, ON M2N 5R7 地図 |
アクセス | フィンチ駅から徒歩5分 |
支払い | クレジットカード可 |
味千ラーメン

日本生まれのラーメン店「味千ラーメン」。熊本周辺に90店舗近く展開する人気ラーメン店です。
海外にも進出していて、中国では600店舗以上あり、カナダはトロントにも2店舗、ミシサガにある店舗も含めれば3店舗あります。
元祖熊本ラーメン

「味千ラーメン」は、元祖熊本ラーメンとして知られています。50年以上前に、台湾出身の客家がラーメン屋をオープンしたのがはじまり。
当時人気のあった久留米の豚骨ラーメンに、客家料理でよく使われる揚げニンニクを加えたのが、いまの熊本ラーメンの源流です。

熊本を中心に着実に店舗を広げながら、香港出店を皮切りに中国での人気に火がつき、中国だけで600店舗以上、全世界で800店舗以上展開しています。
日本国内の店舗と違い、海外の店舗は「味千(中国)控股有限公司」という中国企業の傘下に入っています。店頭には、中国語で求人募集の貼り紙がしてあり、メニューも日本の「味千ラーメン」とは違います。

ラーメン屋にしては、とても広々とした店内のノースヨーク店。天井が高く開放感があり、平日の21時前でしたが、なかなかの盛況ぶりでした。
メニュー

トロントの「味千ラーメン」は、すこし注文方法が変わっています。最初にベースとなるスープを選び、次にトッピングを選ぶというシステムです。このトッピングによって値段が変わります。
ベースとなるスープは8種類。
- 「Ajisen Pork Bone」
- 「Black Garlic」
- 「Shoyu」
- 「Tomato」
- 「Spicy Mala」
- 「Tom Yum」
- 「Miso」
- 「Kimchi」
トッピングは10種類以上。
- 「Tender Pork Ribs」($12.50)
- 「BBQ Pork」($12.50)
- 「Pork」($12.50)
- 「Pork Cutlet」($12.50)
- 「Sliced Pork」($12.50)
- 「Steak Teppanyaki」($14.99)
- 「Teppanyaki Filet Migon」($14.99)
- 「Beef Teppanyaki」($12.99)
- 「Japanese Beef Shank」($12.50)
- 「Chicken Teppanyaki」($12.99)
- 「Deep Fried Chicken」($11.99)
- 「BBQ Shrimp」($13.99)
- 「Deep Fried Shrimp」($13.99)
- 「Mix Seafood」($14.50)
- 「Scallop」($13.99)
このようにバリエーション豊富で、自分の好きなようにカスタマイズすることができます。これとは別に、一般的な卵やコーンなどのトッピングは「Additional Topping」として注文することになります。日本のラーメン店とはシステムが違うので、初めてだと戸惑います。
わかめ入り豚骨ラーメン

注文したのは「Ajisen Pork Bone」の「Tender Pork Ribs」($12.50)トッピング。優しい味わいの豚骨醤油スープで、なんだか懐かしい感じがします。
中華風のチャーシューもとてもボリューミーで、とろけるようやわらかさです。これが4個ぐらい入っています。
麺はやわらかめで、最近のラーメンでは目にしなくなったワカメが入っています。旨味が抜群で混ぜると一気に味が変わります。ただ、ワカメの量がすこし多かったので、豚骨の風味を味わいたい人は、ワカメ少なめがいいと思います。
店名 | Ajisen Ramen North York |
住所 | 5229 Yonge St, North York, ON M2N 5P8 地図 |
アクセス | ノースヨークセンター駅から徒歩5分 |
支払い | クレジットカード可 |
「博多昇龍軒」

トロントでは珍しい博多ラーメンの店「博多昇龍軒(HAKATA SHORYUKEN RAMEN)」。某人気格闘ゲームの必殺技を連想させる店名に、日本のラーメン屋のようなあたたかみのある外観。
つい最近、ダウンタウンのオズグッド駅近くに二号店がオープンしたようで、いまトロントで最も勢いのあるラーメン店の一つです。
外観だけでなく、店内の雰囲気もカジュアルな日本のラーメン屋という感じで、トロントによくあるラーメンレストランと違い、一人で来ても落ち着きます。
従業員の方も日本人が多いらしく、店内では普通に日本語が聞こえてきます。この日は週末の夜でしたが、閉店間際ということもあり、そこまで混雑していませんでした。
メニュー

博多ラーメンのお店ですが、ラーメンの種類は豊富にあります。
- 「博多豚骨拉麺」($11.99)
- 「醤油拉麺」($12.50)
- 「叉焼麺」($14.99)
- 「担々麺」($13.99)
- 「赤豚骨拉麺」($12.99)
- 「黒豚骨拉麺」($12.99)
- 「冷拉麺」($12.50)
- 「 野菜拉麺」($13.50)
定番の「博多豚骨拉麺」は、StraightとWavyの2種類から麺を選ぶことができます。Straightが一般的な博多ラーメンの細麺で、Wavyは中太のちぢれ麺です。
唐辛子を使用した「赤豚骨拉麺」($12.99)や、ガーリックオイルを加えた「黒豚骨拉麺」($12.99)などもあります。また、月曜から金曜の12時から15時限定のラーメンと丼がセットになったランチコンボも見逃せません。詳しくは、お店のホームページからメニューを確認することができます。
ライトな博多豚骨ラーメン

注文したのは「博多豚骨拉麺」($11.99)のWavy。豚骨の旨味が出た博多系のスープです。ただ、そこまで濃厚というわけでもなく、わりと食べやすい印象です。豚骨のくさみが効いた濃厚なスープというよりは、カナダ人でも無理なく楽しめる味です。
麺は太めのちぢれ麺で、ちょうどいい固さ。ただ、博多ラーメンが好きな人は、やっぱりStraightがいいと思います。
店名 | 博多昇龍軒(HAKATA SHORYUKEN RAMEN) |
住所 | 5321 Yonge St, North York, ON M2N 5R4 地図 |
アクセス | ノースヨークセンター駅から徒歩10分 |
支払い | クレジットカード可 |
まとめ
トロントのノースヨークで食べに行ったラーメン店を4つ紹介しました。
ノースヨークと一口に言っても広いんですが、主にフィンチからノースヨークセンター駅までのヤングストリート沿いにあるラーメン店です。
ダウンタウンからは離れてますが、有名ラーメン店が集結していて、ちょっとした激戦区になっています。
日本の味が恋しくなったり、近所に遊びに来る機会があったらぜひ寄ってみてください。

