外国人観光客だらけになった奈良

今日奈良に行った。

奈良に住んでいるのに奈良に行くというのは変だが、奈良県民はJR・近鉄奈良駅周辺に行くことを奈良に行くと言う。

近鉄奈良駅といえば、世界遺産の東大寺や奈良公園の最寄駅であり、奈良屈指の観光エリアである。

修学旅行の定番ルートであり、昔は修学旅行中の学生だらけだったが、ここ数年で大きな変化が訪れている。

外国人観光客の増加である。

小さい頃から奈良には何度も遊びに来ているが、外国人なんてあんまり見た記憶がない。

それが今や奈良駅周辺は地元の人より外国人の方が多いぐらいで、奈良ではないどこか別の国にいるような気分になる。

これが東京のような人口の多い都市だと、外国人観光客が増えようとそこまで気にならないが、奈良のような地方都市だと話がちがう。

特に平日の昼間などは奈良公園だけでなく駅前商店街も外国人だらけで、誇張でもなんでもなく別のアジアの国にいるような錯覚に陥る。

言葉のせいもあるが、やはり目立つのは中国人の数で、体感でいうと半分以上が中国人。

しかも20代ぐらいの若者や、小さい子供を連れた親子連れが多い。

インバウンドと聞くと、中国人のおばちゃんが銀座で爆買いしている光景が目に浮かぶが、奈良では若い世代が多い。

もちろん年配の観光客もいるが、金に物を言わせるようなマナーの悪さはなく、奈良ののんびりした雰囲気がそうさせるのか、節度を持って観光しているように思う。

お辞儀をする鹿がよっぽど珍しいのか、鹿せんべえをあげてお辞儀をしている外国人を見ると、微笑ましい気分になる。

変わったのは奈良駅周辺だけではない。

地元の駅から奈良行きの電車に乗ると、席に座っているのが外国人ばかりで驚く。

大阪と奈良をつなぐ近鉄奈良線は、観光客にとっては移動に最適な手段なのである。

特に奈良を走る区間はローカルな路線だけに、車両には外国人の方が多い時もある。

今日も電車に乗り込むと、右手に欧米人観光客、左手に若い中国人夫婦が座っていた。

夫婦には小さい男の子がいて、母親が動き回ろうとする男の子をなだめていた。

その向かいには感じのいい老父婦が座っていて、男の子に優しく微笑みかけていた。

最初は男の子の祖父母かと思っていたが、終点の奈良駅に到着すると「バイバーイ」と言って先に降りていった。

老父婦は日本人で、たまたま乗り合わせただけだったのだ。

ローカル線ならではの心温まる光景にほっこりし、将来大きくなってまた日本に来てくれるのかなと思った。


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です