世界一醜いと言われた女性はだれよりも美しかった〜リジー・ベラスケス

YouTubeを見ていると、ある動画に目を奪われた。

やせ細った小さな体で、自らの壮絶ないじめの体験を明るく前向きに話す。

彼女の名は、リジー・ベラスケス。

「How do you define yourself?(自分の存在を決める方法)」と題し、自分を決めるのはいじめてきた他人でも外見でもない、自分自身だと強く語る。

新生児早老症様症候群という世界に3人しかいない極めて稀な難病を抱えながらも、様々な障害をバネに成功をつかみ取り、モチベーショナル・スピーカーとして世界中に勇気を与えている。

自分の人生に絶望したリジー

若いうちから老化がはじまり体重が増えずガリガリだったリジーは、その見た目ゆえに壮絶ないじめを経験する。

ごく普通の女の子として家族に育てられてきたリジーは、幼稚園に入るまで自分がほかの子からどう見られているのかわからなかった。

自分は普通の女の子だと思っていたリジーは、入園初日に周りの子が意味もなく自分を避けるのを見て大きなショックを受ける。

「何がいけないの?」

「私がなにかした? なぜ嫌われるの?」

それを見た家族はリジーにこう言った。

「リジー、あなたがほかの子と違うのは痩せているということだけよ。

病気はあるけど、それであなたがどういう子か決まったりはしないのよ。

学校に行きなさい。顔を上げて笑いなさい。自分らしくしなさい。

そうすれば周りも同じだとわかるはずだから。」

リジーは家族の言う通りにした。

しかし、長い間リジーは自分という人間を定義しているものがなにかわからなかった。

細い脚だったり、細い腕だったり、醜い顔が自分だと思っていた。

朝起きて中学校にいく前に鏡の前で支度しながら、この病気を消し去ることができればどんなに楽か考えた。

そうなれば子供用の服を着る必要もないし、ほかの子と同じようになれると思った。

こんな人生はもううんざりだ、とできることはなんでもやって祈った。

そしてなにも変わらない自分の姿見て毎朝絶望した。

世界で一番醜い女

世界で一番醜い女と言われたこともあった。

高校生の時に、「世界で一番醜い女」というタイトルをつけて誰かが勝手に動画アップした。

その8秒ぐらいの動画は400万回以上再生され、何千ものコメントがついた。

その中には、

「リジー、お願い、どうかお願いだから世界のために銃で自殺して」というものまであった。

リジーは泣き崩れたが、くじけなかった。

人生は自分次第だ

壮絶ないじめの経験から、リジーは人生は自分の手の中にあると悟りはじめた。

自分次第でよくすることもできるし、悪くすることもできると。

目を見開いて、自分がどれだけ恵まれているか、それによって自分という人間を決めようと決意した。

「片目は失明しているけれど、もう片方の目で見ることができる。」

「病気がちだけど、髪はとても綺麗」とか。

モンスター呼ばわりした人が自分を決めるのではない。

見た目や外見、障害や病気が自分を決めるのでもない。

目標や達成したことで自分を決めると。

ネガティビティーを力に変える

自分をいじめたり、からかったり、醜いと言った人を見返すためにリジーは奮起する。

いままで言われてきたネガティブな言葉を力に変えて、目標達成のための原動力にする。

そして、人々を勇気づけるモチベーショナル・スピーカーになり、本を出版し、大学も卒業した。

ハンディキャップを抱えながらも、ネガティブな体験を力に変え、自分の夢や目標を達成したリジー。

気づいたら涙をこらえきれなかった。

それはたぶん、彼女の魂の美しさに触れたからだと思う。

美とは単なる外見のことではないことに気づいた。

彼女の内面から出てくる美しさに心を奪われた。

過去の壮絶な体験を明るく前向きに、ときには笑いをとばしながら語る彼女の姿はとても美しかった。

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