コラム

フィリピン人はなぜ “Sir”(サー)”Ma’am”(マァム)と言うのか

フィリピンは英語が公用語なので、多かれ少なかれある程度みんな英語を話します。

お店などでも基本的に英語が通じないってことはありません。

ただ、欧米と違ってフィリピン特有のよく使う表現などがあって、その一つが “Sir”(サー)と”Ma’am”(マァム)です。

フィリピンでは日常的に”Sir”と”Ma’am”を耳にする

フィリピンで生活していると、毎日のように “Sir”(サー)と”Ma’am”(マァム)を耳にします。

たとえば、街を歩いていて “Excuse me sir!”というふうに警備員に呼びかけられたり。これが女性の場合だと、 “Excuse me ma’am!”になるのです。

また、お店で買い物すると、”Thank you sir!”と店員の人に言われたり、毎日どこかしらでこの2つの敬称を耳にします。

基本的にフィリピンでは、知らない人やお客さんに話しかけるときは、必ずこの “Sir”と”Ma’am”が使われると思って間違いありません。

欧米では日常的に使われない

ただ、ご存知の方もいるように、アメリカやカナダだと、”Thank you sir!”とは日常生活では使われません。

すくなくとも、半年間ほどカナダのトロントにいたときは、”Sir”と聞いた記憶はあんまりありません。

ホテルや高級レストランなどで、利用者に敬意を表すために “Sir”が使われたりしますが、そういう場だけだったり。

軍隊ものの映画で上官の命令に対して、”Yes sir!”(イエッサー)なんて言っているのを聞きますがそれも特別な場合です。

これはアメリカなどが、上下関係があまり意識されない、フラットな社会なのが関係していると思われます。

フィリピン人はなぜ”Sir”と”Ma’am”を使うのか

では、どうしてフィリピン人が欧米人に比べて頻繁に、”Sir”と”Ma’am”を使うのか。

それはフィリピンには年上の人を敬うという文化があるのが関係しています。簡単にいえば、日本と同じようにフィリピンにも敬語だったり上下関係があるんです。

フィリピン語には、kuya(クーヤ)、ate(アーテ)、po(ポ)と言った敬語が存在し、フィリピン人は小さい頃から、年上の人に対して敬意を払うよう教育されます。

また、これが他人に対しての敬意やホスピタリティーにもつながります。

そして、フィリピン人が英語を話すとき、フィリピン語の敬語や敬称を英語にしたのが、”Sir”や”Ma’am”だったりするわけです。

英語で”Sir”なんて言うとすこし大げさな響もしますが、フィリピン人からすれば日本語の「さん」とか「くん」に近いような感覚で使っていると思われます。

要するに、欧米と違って、フィリピンは上下関係がはっきりしていて、年上や他人にはしっかり敬意を払うという文化があるため、”Sir”や”Ma’am”を日常で使うのです。

上司に対しても”Sir”や”Mr”を使う

会社にもよりますが、職場でも部下が上司に対して”Sir”を使ったりします。もしくは、名前の前に”Mr”をつけて呼ばれることもあります。

これも縦社会で暮らすフィリピン人なりに、上司に対して敬意を払っているというわけです。ただ、逆にいえば、”Sir”を使われることによって、心理的な距離を感じてしまうこともあります。

これが欧米の会社だと、よっぽどの重役でもないかぎり”Sir”や”Mr”は使われず、上司であってもファーストネームで呼ぶのが普通です。

フィリピンで生活していくうえでは、フィリピンの文化もしっかり理解する必要がありますね。

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宮本鉄馬
宮本鉄馬
アラサー。マイペース。人見知り。編集プロダクション→ポストプロダクション→映像デザイン会社→ワーホリでカナダ、現地就職に失敗→セブ島でIT留学、プログラマーを断念→フィリピンで働く。何気ない日々のことを書いています。